タイピング初心者にはかな入力よりもローマ字入力をおすすめする理由

私は、初めてタッチタイピングを習得する方には、ローマ字入力をおすすめしています。

この記事では、なぜかな入力ではなく、ローマ字入力をおすすめしているのかを紹介します。

目次

はじめに

ローマ字入力とかな入力は、どちらがより優れているとは言えません。というのも、「どちらの入力方式がより優れているか」と聞かれたときに、自分が慣れ親しんでいる方を答えるのは当然だからです。

私自身、ローマ字入力に慣れているので、初心者にローマ字入力を勧めている面もあります。もっともらしい理由を述べていますが、かな入力使いの方からすると「それは違うだろ!」と思うようなものがあるかもしれません。

ですから、私の話は「1人のローマ字入力使いが言っていることだ」と聞き流していただいても構いません。結局、どの入力方式を選ぶかは、あなたの自由です。最終的には自分の意志で入力方式を決めるようにしましょう。

最後に、入力方式について議論になると、宗教戦争になりがちです。同じタイピング好きとして、お互いに敬意を払うようにしてください。

ローマ字入力とは

ローマ字入力は、キーボードの上面に書かれているアルファベットで日本語を入力する方法です。一般的に「ローマ字入力」といったときは、「Qwerty配列によるローマ字入力」のことを指します。

「S」キー→「A」キー と押すと、「さ」と入力される

かな入力とは

かな入力は、キーボードの上面に書かれているひらがなで日本語を入力する方法です。一般的に「かな入力」といったときは、「JIS配列によるかな入力(JISかな)」を指します。

「ち」キーを押すと、「ち」と入力される

※広い意味では、「ひらがなを直接入力する方法」をまとめてかな入力と言います。親指シフトなどの入力方式も、すべて「かな入力」になります。

ローマ字入力のメリット

覚えるべきキーが少ない

ローマ字入力は、かな入力よりも覚えるべきキーの数が少ないです。

アルファベット26個のうち、「Q」はほとんど使いませんし、「X」と「L」はどちらか1つしか使いません。また、「C」も使う必要がありません。

ですから、

  • アルファベット23個(26 - 3)
  • 伸ばし棒(ー)
  • 句読点(、。)

の合計26キーだけ覚えれば、ほとんどの日本語の文章を打てるようになります。

Qwertyローマ字

一方、かな入力では、

  • あいうえお~わん 45個(「を」は「Shift+わ」)
  • 濁点(゛)・半濁点(゜)
  • 伸ばし棒(ー)

の合計48キーを覚える必要があります。(句読点は「Shift+ね」「Shift+る」)

JISかな

覚えるべきキーの数が少ないと、比較的短期間でタッチタイピングを習得できると思います。早い段階から「タッチタイピングができている」という自信がつくので、さらに上達が早くなる可能性が高いです。

日本語入力に規則性がある

ローマ字入力には、日本語入力にある程度の規則性があります。

「あいうえお(AIUEO)」の打ち方を覚えてしまえば、

  • かきくけこ:K+あいうえお
  • さしすせそ:S+あいうえお
  • たちつてと:T+あいうえお ……

というように、「子音+母音」のカタチで入力できるのです。

かな入力にも

  • 濁音は「かな+゛」
  • 半濁音は「かな+゜」
  • 小書き文字(ゃ など)は「Shift+かな」

のような規則性はありますが、基本となる「かな」にはほとんど規則性がなく、かな入力のハードルを上げています。

英語入力に応用がききやすい

ローマ字入力は、アルファベットを使って日本語を入力します。そのため、「英語の文章を入力する練習」がほとんど必要ありません。

ローマ字入力で使うキーに加えて「Q」「X または L」「C」さえ覚えてしまえば、すぐに英文を入力できるようになります。

しかし、かな入力の場合、そうはいきません。英語の文章をタッチタイピングできるようになるためには、「Qwerty配列(キーボードの左上からQ,W,E,R,T,Y……と並んでいるキーの並び方)」を、かな入力とは別に覚えなければならないからです。

もちろん、英文をスムーズに入力できるようになるためには、慣れが必要です。しかし、英文を打つために新しくアルファベットの並びを覚える必要がないというのは、ローマ字入力の大きなメリットだと思います。

シェアが大きい

ローマ字入力は、かな入力よりも広く使われています。そのため、かな入力を使っていると、学校や会社で困ることがあるかもしれません。ローマ字入力のほうが無難だと言えるでしょう。

かな入力のメリット

打鍵数が少ない

打鍵数

キーを押す回数のこと。詳しくは打鍵数とは何かをご覧ください。

かな入力は、

  • 濁音・半濁音は1文字あたり2打鍵
  • 小書き文字・「を」・かぎかっこ・句読点は1文字あたり「Shiftを押し下げる→1打鍵→押し上げる」
  • その他は基本的に1文字あたり1打鍵

で入力できます。

一方、ローマ字入力は、

  • 「あいうえお」は1文字あたり1打鍵
  • 「きゃ」「っか」などは2文字あたり3打鍵
  • その他は基本的に1文字あたり2打鍵

で入力できます。

これらを比べると、普通の文章を入力するときの打鍵数は(基本的に)かな入力のほうが少なくなります(具体的にどれくらいの差があるのかは文章によって大きく変わるので、何倍かは一概に言えません)。

ただ、打鍵数はかな入力のほうが少ないものの、小書き文字などを入力するときに「Shiftを押し下げる→目的のキーを打つ→Shiftを押し上げる」という動作をする必要があります。また、かな入力は使うキーの数が多く、手を大きく動かしながら入力しなければなりません。

したがって、最終的な入力速度の差はそれほど大きくありません。

トップレベルのタイパーで比較すると、かな入力のほうが少し速いです。しかし、これは極限まで突き詰めた場合の差です。

普通は「どれだけ入力方法に慣れているか」で速さが決まるので、入力方法の違いによるタイピングスピードの差は気にしなくて良いでしょう。

ローマ字を介さずに日本語を入力できる

ローマ字入力の場合、頭の中で「日本語→ローマ字」という処理をしなければなりません。ですから、日本語をローマ字に瞬時に変換することが出来なければ、スムーズに入力出来ないのです。

特に、

  • てぃ(THI)
  • つぇ(TSE)
  • でゅ(DHU)
  • ゐ(WYI)

のようなあまり使わないものだと、即座に変換できない方もいるのではないでしょうか。

また、思いついたこと・考えたことをそのまま文字にするとき、この処理が負担になることがあるようです。(よく「思考にノイズがかかるようだ」と言われます)

一方、かな入力であれば日本語を直接入力できるので、このような問題は起こりえません。

タイプミスが少ない……かもしれない

ローマ字入力は打鍵数が多いため、スムーズに入力するためには、手を速く動かして入力する必要があります。ですから、急いで入力しようとすると、キーの入力が前後してしまうことがあります。

ください(KUDASAI)→くだしあ(KUDASIA

一方、かな入力は、ローマ字入力よりも打鍵数が少ないです。そのため、ローマ字入力のときほど速く指を動かす必要がありません。結果として、このようなミスが起こる可能性は低いです。

ただ、かな入力は濁点と半濁点を個別に入力する都合上、「ば」と「ぱ」のような濁点・半濁点の間違いに気づきにくいという弱点もあります。

どちらの入力方式でも、ミスをすることはあります。ただ、どちらかと言えば、かな入力のほうがタイプミスが起こりにくい……かもしれません(断言はできません)。

まとめ

ローマ字入力とかな入力で、どちらがより優れているとは言えません。ですが、初めてタッチタイピングを身につけるなら、ローマ字入力のほうが習得しやすいと思います。

まずは無難にローマ字入力を習得して、ローマ字入力に不満を感じたときに、他の入力方式を検討すればよいのではないのでしょうか。

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fiore

自称C++er。

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